薬剤師について

おくすりは薬剤師へ

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赤ちゃんからお年寄りまで、ほとんどの方が薬を服薬したことがあるでしょう。薬は開発・製造から販売まで薬剤師が責任を持って皆様に提供しています。でも薬剤師って薬を渡しているだけと思っていませんか?このサイトでは、薬剤師や薬局のことを皆様に知っていただき気楽に「おくすりは薬剤師に」相談してください。

ゲット・ジ・アンサーズ

ゲット・ジ・アンサーズとは、“「答えてもらおう」”と言う意味で、「薬について薬剤師にもっと質問して下さい」という趣旨のキャンペーンです。

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患者さんには十分な説明を受ける権利、すなわち、自らの医療内容について「知る権利」があるのですから薬については少なくとも次に掲げた5項目は積極的に質問し、説明を受けてください。このことが薬の効果ならびに安全性を高める手段です。
是非「かかりつけ薬局」をつくり、次の5項目を積極的に聞き安心してお薬を使いましょう。

  1. この薬の名前は?
  2. 何に効くの?
  3. 服用する時に注意することは?
  4. 副作用は?
  5. 他の薬や食べ物との飲み合わせは(相互作用)?

 

1.この薬の名前は?

あなたは、いま飲んでいる薬の名前を知っていますか。
あなたが、病院ではじめて診てもらうお医者様から「いままでどんな薬を飲んでいましたか?」と質問された時、あなたは答えられますか?

「ええと、黄色い丸い錠剤でしたが・・」など、あいまいにしか答えられない方が多いのではないでしょうか。 患者さんがとんなお薬を飲んでいたのか、それは医師にとって、あなたの症状を判断したり、治療方法や処方を考える上で、とても重要な情報です。自分の飲んでいるお薬なのですから、まずその薬の名前は覚えておきましょう。前に飲んだお薬がとてもよく効いたときや、逆に副作用を経験したようなとき、その薬の名前を覚えていれば、今度お薬を処方してもらうとき、医師や薬剤師に伝えて配慮してもらうこともできます。他の薬との飲み合わせや、薬局でお薬を買うとき成分が重複していないかなど、薬局でチェックしてもらうときにも必要です。

2.何に効くの?

あなたは飲んでいる薬がどんな効き目や働きがあるのか知っていますか。これは血圧を下げる薬だとか、痛み止めとか。ときどき、そのお薬の効き目や働きを誤解して、「これは飲まなくていい」などとご自分で判断している方がいます。もしそれが血圧のお薬だったら、途中でやめたりしたら大変なことになりかねません。

狭心症の発作を予防するお薬で、この頃、飲み薬ではなくて「貼り薬」の形を取っているものがあります。皮膚に貼っておくと、有効成分が皮膚を通して吸収され、心臓の血管に働くのです。このお薬を肩凝りや腰の痛みなどに使う貼り薬と誤解して使っていたお年寄りがいました。笑いごとでは済まされない、命に係わる大変な誤解です。

自分の使っているお薬について、その名前と効き目や働きをしっかり理解しておくこと、それはお薬を有効に、また安全に使用するための第一歩です。

3.服用する時に注意することは?

例えば薬の飲み方には、「毎食後3回服用」とか「一日2回服用」などいろいろありますが、一日2回しか食事をしないのに「毎食後3回服用」と言われたら、ちょっと困りますよね。薬を食後に飲むよう指示されることが多いのは、胃の中に食物がある状態で飲んだほうが胃に対する刺激が少ないという理由によるものがー般的です。ですから、例えば昼食を取らない方は、その代わりに何か軽いものを食べてから飲む等の工夫をし、適切な間隔を開けて3回という服用回数を守ることが大切です。薬の種類によっては、一日1回あるいは2回の服用で同じ効果を発揮する薬もありますので、病気の状態にもよりますが、医師や薬剤師に相談すればこういった薬に変更してもらうことも可能となります。

また、抗生物質などはー定期間飲み続けるよう指示されることがありますが、症状がなくなれば飲まなくてもいいと思っている方いらっしゃいませんか?うっかり薬を飲み忘れたときはどうすればいいのでしょう?風邪薬がほしいけれど仕事で車を運転しなければならないときは、ねむくならないようにするにはどんな薬がいいのでしょう?などなど単に「薬を飲む」というだけでも、医師や薬剤師に相談したり質問したほうがよいことって、案外多いんですよ。

4.副作用は?

「副作用」について。薬の副作用には、軽いものから、稀にしても命に係わるようなものまで様々です。副作用について質問するときは、その初期症状についての知識を得ておくこと、また、副作用かなと思ったら取り敢えず薬の使用を止めて、医師や薬剤師に確認することが大切です。肝臓や腎疾患の既往歴のある方、ご高齢の方などは副作用が強く出る可能性があるため、特に注意が必要とされている薬も少なくありません。また、過去に薬や食物によるアレルギー歴のある方、妊娠している可能性のある方なども注意が必要となります。このような方は、受診されたときや薬を買うときなどに、医師や薬剤師にその旨を必ず告げることが大切です。

5.他の薬や食べ物との飲み合わせは?(相互作用)

”うなぎと梅干し”、”てんぷらとスイカ”・・・。昔から言われている「食べ合わせ」っていろいろありますよね。 ところで、お薬にも「食べ合わせ」ならぬ「飲み合わせ」があるってご存じですか?

以前、帯状疱疹という皮膚病の治療薬である抗ウイルス剤と抗がん剤をー緒に使用した患者さんが16人も死亡されるという、薬の「飲み合わせ」による不幸な事故がありました。この2種類の薬を同時に服用すると、抗ウイルス剤が抗がん剤の副作用を強めてしまうという作用があったのです。この事故などがきっかけとなり、2つ以上のお薬を使用した場合の「飲み合わせ」、つまり薬同士の相互作用という問題が注目されるようになりました。お薬は、何種類かが組み合わされて処方されるのがー般的ですから、医師や薬剤師は薬の「飲み合わせ」に常に注意を払っています。でも、2カ所以上の医療機関にかかってそれぞれからお薬をもらったとき、病院でもらった薬と薬局で買った風邪薬などをー緒に飲むようなとき、あなたはどうされていますか?

「飲み合わせ」は、薬同士の飲み合わせばかりではありません。薬と食べ物や飲み物との飲み合わせによって、思いがけない薬の効き目の変化が生じることもあります。例えば、ある種の抗血栓薬は、納豆菌が生成するビタミンKによって効果が弱められてしまう場合があります。また、グレープフルーツジュースと一緒に飲むと作用が強くなる薬があることもわかってきました。ですから、他の薬や食べ物との飲み合わせを確認しておくことって、とても大切なんですね。

 「かかりつけ薬局」のススメ

この他にも、薬について質問したいことっていろいろありますよね。そんなとき、何でも相談できる薬局をあなたの「かかりつけ薬局」に決めておくと、便利で安心。病院でもらったお薬について聞きたいとき、薬局でお薬を買うとき、「かかりつけ薬局」はあなたの強い味方になってくれるでしょう。

 あなたも ”薬剤師からゲット・ジ・アンサーズ” お気軽にどうぞ